偶然の産物だったけどうまく動いている。
ピエゾ素子で作った振動センサーと、サーボモーターでドアをあけるやつ(最近Arduinoで実装しなおした)をLinda RocketIOで接続した。
もともとドア周辺の人間の歩行をセンシングしたくてセンサーを置いてみたのだけど、ドアのある場所をうまくノックすると反応していたのでノックで電子錠を開けれるようにした
これ
AndroidとNFCで研究室の鍵を開けるシステムができた
のどすこい認証バージョン
6月172013
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10月282012
githubでMSP430 LaunchPadのコードを漁っていたら、Energiaという1年ぐらい前にArduino IDEからforkしたプロジェクトを見つけた。
全然関係ないCPUにArduinoの全命令を移植してあって、メチャクチャ出来が良いのでテンション上がって気合入れた記事書いてしまった。学校の教材として使えるレベルのマイコン環境だと思う。
Energiaのgitリポジトリはここ https://github.com/energia/Energia
試しに作ったプログラムはここ https://github.com/shokai/energia-study
1つ前の記事で書いたMSP430 LaunchPadで、Arduinoのコードが動く。
Arduino系は一番安いSeeduino v2でも1900円するので、もったいなくて1つのボードに色々な機能をがんばって実装するからプログラムが凄いことになってしまう。
MSP430 LaunchPadは共立エレショップで450円で買えるボードなので、ポンポン使い捨てできそうでとても良い。
そもそもRaspberry Piの値段に対してArduinoが高くて何やってんだろ感があって・・・
使ってみた
Getting Started · energia/Energia Wikiを見ながらやった。http://energia.nu/download/に各OS用のEenrgia IDEとUSBドライバがある。
Mac用をインストールした。USBドライバは前の記事で書いたのと同じ奴だった。
commit logを見るとわりと頻繁に最新のArduinoからmergeしていて、IDEの日本語化も済んでた。
書き込む前に、Energiaの”ツール”メニューからシリアルポート、マイコンボード、書込装置を指定するのを忘れずに。
LEDを交互に点滅させながらAD変換器で明るさを取得し、シリアル通信でMacに送信するプログラムを作ってみた。
サンプルスケッチが大量に入っていたので特に困らなかった。
あっさり動いた。
(上の動画ではSerialPort Serverを使ってフルスクリーンターミナルに表示させている)
サーボモーターも回転させてみた。Known Issuesに乱数系が未実装とあったので、ランダムに動かすのではなく0度と180度を行ったり来たりさせた。
450円のUSB接続サーボコントローラとか、webカメラ回転させたりとかに便利そう。
プログラミング
Hardware · energia/Energia Wiki にピンアサイン情報がある。各ピンはArduinoと同じく1~20の通し番号が付いていてそれをプログラム上でも使うのだが、基板上の刻印のとおりのP1_0やP2_5といったわかりやすい名前も使える。
P1_系の8本が10bitAD変換器になっている。PWMは7個だが、他のピンからもソフトウェアPWMが出せる。
基板上の赤いLEDや緑色のLEDはP1_0とP1_6に接続されているが、RED_LED・GREEN_LEDというわかりやすい名前でもアクセスできる。プッシュスイッチもPUSH2になってる。
マイコンに温度センサーが内蔵されていて、TEMPSENSORという名前でアクセスできる。ADコンバーターで読んだら309~311の値が返ってきた。450円のUSB温度計としても使えそう。
もっと詳しい情報は付属の2つのマイコン2553と2452のデータシートを見るとよい。
16ビット・超低消費電力マイコン MSP430™ – バリュー・ライン – MSP430G2553 – TI
16ビット・超低消費電力マイコン MSP430™ – バリュー・ライン – MSP430G2452 – TI
LED点滅
まず動作確認のために、基板上の赤と緑のLEDを交互に点滅させた。https://github.com/shokai/energia-study/tree/master/led_blink
boolean led_stat;
void setup() {
pinMode(RED_LED, OUTPUT);
pinMode(GREEN_LED, OUTPUT);
led_stat = false;
}
void loop() {
digitalWrite(RED_LED, led_stat);
digitalWrite(GREEN_LED, !led_stat);
led_stat = !led_stat;
delay(1000);
}
シリアル通信
Mac上では /dev/tty.uart-48FF466E374B0C17 として認識されていた。上の画像の通り、MSP430 LaunchPadに最初から刺さっているマイコンMSP430G2553を使う場合はジャンパピンRXD/TXDを横向きに付け直さなければならない。
箱に入ってるもう一個のマイコン MSP430G2452の場合はジャンパピンはそのままでいい。
LEDを点滅させつつシリアル通信を送受信した。Macから送った文字をMSP430からエコーしている。
https://github.com/shokai/energia-study/tree/master/serial_echo
boolean led_stat;
void setup() {
pinMode(RED_LED, OUTPUT);
pinMode(GREEN_LED, OUTPUT);
led_stat = false;
Serial.begin(9600);
}
void loop() {
while(Serial.available()){
Serial.print("echo : ");
Serial.write(Serial.read());
Serial.println("");
}
digitalWrite(RED_LED, led_stat);
digitalWrite(GREEN_LED, !led_stat);
Serial.println(led_stat ? "RED" : "GREEN");
led_stat = !led_stat;
delay(1000);
}
ADコンバータ
シリアル通信でAD変換値を送るプログラム。Analog 7 (P1_7)にCdSを接続した。https://github.com/shokai/energia-study/tree/master/adc_serial
boolean led_stat;
int ad;
void setup() {
pinMode(RED_LED, OUTPUT);
pinMode(GREEN_LED, OUTPUT);
led_stat = false;
Serial.begin(9600);
}
void loop() {
digitalWrite(RED_LED, led_stat);
digitalWrite(GREEN_LED, !led_stat);
ad = analogRead(A7);
Serial.println(ad);
led_stat = !led_stat;
delay(100);
}
ソフトウェア・ハードウェアPWM
https://github.com/shokai/energia-study/tree/master/led_pwmLEDの光量をPWMでフェードさせた。
ハードウェアPWMは上の図の紫色のピンで使えるんだけど、それ以外のピンでanalogWriteするとソフトウェアPWMが使われるらしい。
緑のLEDはなめらかなハードウェアPWMで、赤LEDはソフトウェアPWMになった。赤はあまり綺麗じゃなかった。
void setup() {
}
void loop() {
for(unsigned char i = 0; i < 255; i++){
analogWrite(GREEN_LED, i);
analogWrite(RED_LED, 255-i);
delay(3);
}
for(unsigned char i = 255; i > 0; i--){
analogWrite(GREEN_LED, i);
analogWrite(RED_LED, 255-i);
delay(3);
}
}
サーボモータを動かす
https://github.com/shokai/energia-study/tree/master/servoこの記事の冒頭に書いた動画のやつ。
Servo.hを読み込んで、P2_3にサーボを接続した。ソフトウェアPWMなピンだけど問題なく動いてる。
#include <Servo.h>
Servo servo;
boolean led_stat;
int ad;
void setup() {
pinMode(RED_LED, OUTPUT);
pinMode(GREEN_LED, OUTPUT);
led_stat = false;
Serial.begin(9600);
servo.attach(P2_3);
}
void loop() {
digitalWrite(RED_LED, led_stat);
digitalWrite(GREEN_LED, !led_stat);
led_stat = !led_stat;
servo.write(led_stat ? 0 : 180);
delay(1000);
}
不具合
Energia IDEを複数開く。プログラムをMSP430に書き込んでいる時に別のEnergia IDEのウィンドウをアクティブにすると、そっちも同時に書き込みを始めてしまう。特にサンプルスケッチをたくさん開いていると暴発しがち。別ウィンドウを触らないように気をつけるしかない。シリアル通信するプログラムを書き込んだMSP430に、もう一度プログラムを書き込むと
usbutil: unable to find a device matching 0451:f432というエラーが出て書き込めない。(「マイコンボードへの書き込みが完了しました」という表示は出るが、書き込めていない)
MSP430をUSBから抜き差しすると書き込めるようになる。
Energia IDEのシリアルターミナルから通信を見た後だけ起こって、他のシリアル通信モニタソフトで見た場合は起こらない不具合なので、単にEnergia IDEがシリアルポートを開放し忘れているだけだと思われる。
Macで動いてるVMWare上のUbuntuにMSP430 LaunchPadを接続しようとしたら、そのデバイスIDは既に他のマシンで使われているというメッセージが出て接続できなかった。もともとUSBドライバはデバイスIDを自分で適当に書いてビルドしろという、よくわからない仕様だったのでそのせいかもしれない。
4月172012
phidgets-servo-serverというのを作った。
上のリンク先のgithubにphidgets関連のライブラリのインストール方法は書いてある。準備すると、
phidgets-servo-server --port 8901でサーバーが起動する。
eventmachine_httpserverでphidgets-ffiをHTTPから使えるようにしただけ。
使い方は簡単で、HTTP-GETでサーボモーターの現在の角度が取得できる
% curl http://localhost:8901HTTP-POSTで指定角度に回転する。
% curl -d '90' http://localhost:8901
リポジトリのWebUIディレクトリにHTML+JSでサーボを回すサンプルがある。
phidgets-servo-serverを起動したマシンのディスク上でWebブラウザで開けば、警告がでるがスライダーを回す毎にサーボが回る。
サーバーに置いたらcross domain問題があるのでそのままでは使えない。
Webブラウザ →(ajax)→ サーバー →(HTTP-POST)→ phidgets-servo-server のように中継するwebアプリをSinatraかなんかで書いて使う。
このような1つのマシンのUSBポートに接続する特殊なデバイスは、同時に複数のプログラムからアクセスする事ができなかったり、ハードウェアと同じマシン上でプログラムを実行しないとならないんだけどサーバー化してしまえばどこからでも使えるようになる。格段に実装しやすくなる。
特殊デバイスはどんどんサーバー化しよう。
他にも
- serial-http-gateway : シリアルポートをHTTPで読み書き
- NFCタグサーバー : IOデータのNFCタグリーダーをHTTP/WebSocket/Socketで使える