論情報通信文化論2005: [課題09]ユビキタスとは何か?

ユビキタスとは何ですか?自分の経験や体験、今回の授業などを元にして考えを書いて下さい。また、ユビキタスを生かした製品やサービスなどのアイディアを1つ考えて下さい。

[補足] ユビキタスの辞書的な意味は、「ユビキタス (ubiquitous) とは、ラテン語で、「どこでも」(遍在)という意味。

国立国語研究所による言い換え例では「時空自在」となっている。<略>2004年現在、ubiquitous は「何処でも」の意味に加えて時間軸上における同時性または同時刻性を加味した使われかたをしている。」(出典・WikiPedia: ユビキタス)

コンピュータが偏在しているのだから、いつでもどこでも使えるのは当然として、いい機会だからメモがてら知ってる事をまとめてみよう。

ユビキタスという言葉は、1960~70年代ごろから解釈学などのその頃出てきた哲学でよく使われていたらしい。

例えばビザンチンにはアイコンが町中に遍在していて、それを象徴としていつでもお祈りができた。つまり、アイコンがユビキタスにあると表現できる。

そんな感じで使われていたユビキタスという言葉を、マーク・ポワンニンから影響を受けたマーク・ワイザーが「ユビキタスコンピューティング」としてコンピュータの世界に持ってきたら結果PARCをクビになった訳だ。突飛すぎて理解できなかったらしい。

当時流行っていた人工知能の権威だったウィノグラードが、ドレイファスの影響を受けて人工知能批判に走った事も影響していると思う。

人工知能は、多分LSDとかが流行ってアッパラパーになったりしてた頃に人間の頭の中はどうなってるんだろうか?という関心が生まれたという社会背景があったと思う。まあいいや。

ちょうど良いタイミングで樹がユビキタスコンピューティングを説明してるので引用しておく。

Itsukilog: 勉強のメモ#2

Mark Weiserの提唱したUbiquitous Computingが現実の物となりつつある。Ubiquitous Computingの世界では物のみでなく、目に見えないインタラクションがメディアとなる可能性があるといえるだろう。 人々は今まで目にする事が出来なかった様々な情報を、手に取れる形で、物質感を持って操る事が出来る様になる。更に、それらはネットワークにつながることによって、今までのメディアが実現できなかった新しい社会システムの1部になる可能性を秘めているだろう。

コンピュータが遍在し、環境に埋め込まれ、人間が意識せずに使い豊かに暮らす世界では↑のような事が裏で行われるらしい。embedded interactionとsocial computingが鍵となる。つまり、よく言われるインフラの事だけでなく、偏在しているコンピュータとのインタラクションのデザインが肝要という事だ。

マーク・ワイザーは大きな社会性を含むビジョンとしてのユビキタスコンピューティングを提示した。

それに答える形のコンセプトとして、タンジブル、モバイル、ウェアラブル、ソーシャル、パーベイシブとか色々出てきていて、それらをやる為の技術としてセンサネットワーク、MANET、IPv6、RFID、XML、P2Pとか色々ある、と。

まあユビキタスという社会性が強いコンピューティングのビジョンがある時点で、世界の中にいる俺らがコンピュータを使うには、ある程度の道具性が必要になってくる。つまりメカやソフトウェアのテクノロジーだけがユビキタスコンピューティングを実現する要素では無くなってきている。ソフトウェア、電子回路、メカニクス、素材加工、美しさ、ユーザビリティ、文化的・社会的に正しいかどうか、ありとあらゆるものを使って考えなければならない。そういう意味でもうなんでもありである。

なんせユビキタスコンピューティングは社会を提示したビジョンなのだから。

ドコモハウスの無線LANからならトラックバックできるか試しているようす

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ユビキタス環境は、こんな感じにバカなことで集まって楽しくやれる世界に使いたい。遊び心が欲しい。

橋本翔

環境情報学部3年 70347929 shokai