前のエントリで書いたUbicomp2006 OpenSessionのアブスト、翻訳しようと思ってたら先を越された。
→ Physical Mash-up工房: Web2.0 + Ubicomp Economy
このblogでも、論文の内容について少しずつ書いていく予定。
俺が書きたいことをいくつか挙げると(アブストから引用しながら)
この論文は、ユビキタス・コンピューティング(以下、ユビコンプ)といわゆるウェブ2.0を統合することを、ユビコンプの研究コミュニティに提案する。私達が論じたいのは、ユビコンプとウェブ2.0を統合するデザインアプローチの基本的なコンセプトである。
俺のスタンスとして、「モノ」と「webサービス」は別々じゃないというのがある。でも両方同時にデザインするのは難しい。
このユビコンプ+ウェブ2.0という複雑系システムのデザインアプローチとして、われわれが現在進行中の「現象学的統合(Phenomenolgical Inetgration)」という方向性を示す。これは、HII(ヒューマン・インフォーメーション・インタラクション)という新興の研究分野の一つの解釈でもある。
今考えているのは2つあって、1.両側からデザインするデザインメソッドと論証方法 2.別々にデザインしてもシステムとして動く事が保証されるデザインパターン
どちらもモノが出来て動かないことには始まらないけど。
ウェブ2.0は、新しい種類の社会的サービスをもたらした。これは、ネットワークの技術的発展に伴う、ユーザー参加型の、拡張性が高いデザインパターンによるものである。特に、Web2.0のビジネスは、ハイパーリンクとウェブアクセストラッキングに基づく電子決済技術を活用するなどして、成長傾向を示している。
論文の5ページ目に、web2.0の重要な6つのポイントとしても整理してあるけど、web2.0というのは技術的な側面もあるし、そのアーキテクチャはお金と関係がある。
あーでもこれはいいかやっぱ
ただ、前線のエンジニアほどお金の話をしないし、webのお金の話をしてるのはジャーナリストだけっていう現状はやっぱ気持ちが悪いと思う。
このトレンドは、「価値」にまつわる、コンピューティングの民主化とも言える。ウェブ2.0は、情報に自由にアクセスできるだけでなく、自由に情報を発信し、その活動から対価も得ることができるという、社会的なインパクトを末端のユーザーに対して与えた。そこでの最も革命的な現象というのは、ウェブベースの決済技術などの後押しによって、中央集権的な「お金」(国家通貨とか)の概念が崩れ、本質的な「価値」の交換へとシフトしていることである。ユビコンプとウェブ2.0をマッシュアップすることが意味するのは、我々の住む世界で最も価値のある、ユーザーの行動プロファイルやタンジブルなモノ、といった価値あるものが、この社会的なネットワーク・コンピューティング・サービスの構造に乗るということである。
「貨幣」というのは何なのか?というのを考えると、コンピュータによって計算可能かつ人間にルールとして合意可能なもの、だったらなんでも良いのではないかと思う。となると、web上で動いているポイントの類も貨幣だ。他にも、アフィリエイトで動いているお金が1人目にしかいかない事とかも、ハイパーテキスト型決済とお金の実装が噛み合ってない所だし(PICSYとかあるけど)
ユビコンプとウェブ2.0をマッシュアップすることが意味するのは、我々の住む世界で最も価値のある、ユーザーの行動プロファイルやタンジブルなモノ、といった価値あるものが、この社会的なネットワーク・コンピューティング・サービスの構造に乗るということである。
これは、「web2.0の限界」という事について書きたい。web2.0という言葉のせいで、webサービスがいつまでもwebの中だけに居続けるなら、これ以上のmashupは出てこないと思う。コンピュータには何ができないか?ということ。