作った。https://github.com/shokai/js-glitchtext
ここで試せる → glitchtext.js sample
jsのサイズが圧縮しても385Kbもあるんだけど、9割以上がインターネットをクロールして取得した装飾用顔文字になってしまった。必要ない人は後述するビルド方法に基づいてsrc/plugins/face.jsを除外してビルドするともっと小さくなるはず。
元々は、去年の夏にRubyで作ったglitchtweetというtwitterクライアントがあって、それの機能をJavaScriptに移植したもの。
glitchtweetについてはずっと使ってるんだけどblogに書くの忘れてた。ふつうの発言を入れると適当に装飾・変形させてtweetするもので、20個ぐらいのプラグインがランダムに作用して壊れた文字列を作るというもの。
後輩のぽわわがTogetter – 「奇跡のglitchtweet開幕だ」にまとめてた。
■glitchtext.jsの使い方
まずTinySegmenterとglitchtext.jsを読み込んで
<script src="tiny_segmenter-0.1.js" type="text/javascript" />
<script src="glitchtext.js" type="text/javascript" />
javascriptでGlitchTextオブジェクトを作って、randomすると適当にランダムに変形される。
2〜3回randomを繰り返すとより強力に変形する。
var g = new GlitchText();もしくはglitch_を先頭に持った関数で任意の変形ができる。関数の一覧はmethods()関数で取得できる。
var source = '今日はかずすけ楽しかったねー また遊ぼうねー 今度はお弁当持って行こう';
var result = g.random(source);
TinySegmenterが無くても動くが、いくつかのプラグインが有効化されない。
工夫したことについて書いておく
■プラグイン
今のところ、22のプラグインが入っている。
こんな感じ
glitch_addspace : こ こ に ソ ー ス 置 い た h t t p s : / / g i t h u b . c o m / s h o k a i / j s - g l i t c h t e x t
glitch_atai : \ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext/
glitch_cmabridge : ここにーソスい置た htpts://github.com/shokai/js-giltchtext
glitch_double : ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_doubleChar : ここここににソソーースス置置いいたた hhttttppss::////ggiitthhuubb..ccoomm//sshhookkaaii//jjss--gglliittcchhtteexxtt
glitch_dullness : ごごにゾーズ置いだ https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_face : ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext ォヵェリ☆彡..._〆(`・∀・´o)
glitch_fill140 : ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtextここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtextここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_hiragana : ここにそーす置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_hirakata : ココニそーす置イタ https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_ignoreSearch : こ/こ/に/ソ/ー/ス/置/い/た/ /h/t/t/p/s/://///g/i/t/h/u/b/./c/o/m///s/h/o/k/a/i///j/s/-/g/l/i/t/c/h/t/e/x/t
glitch_insertWave : こ〜こに〜ソー〜ス置〜いた h〜ttp〜s://g〜ithu〜b〜.com/shok〜a〜i/j〜s-g〜litch〜text
glitch_kaibu : ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtextxethctilg-sj/iakohs/moc.buhtig//:sptth たい置スーソにここ
glitch_katakana : ココニソース置イタ https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_kirakira : .'。:。'★。.:゜。*:*゜*'ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext'*゜*:*。゜:.。★'。:。'.
glitch_linePrefix : ────ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_reverse : txethctilg-sj/iakohs/moc.buhtig//:sptth たい置スーソにここ
glitch_sekine : ここにショーシュ置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext
glitch_speak : (ここにソース置いた https://github.com/shokai/js-glitchtext)
glitch_updown : ここにソー↓ス↑置いた ↓h↑t↓tps://g↑i↓t↑hub.com/shoka↓i↑/↓j↑s-gli↓tch↑t↓e↑xt
glitch_vertical_reverse : ここにソース置いた ɥʇʇds://bıʇɥnb.ɔoɯ/sɥoʞɐı/ظs-b1ıʇɔɥʇǝxʇ
■Rakeでビルドする
RakeはRubyで書けるMakefile。
今回は文字列を操作する関数をたくさん作りたかったが、1つのjsファイルに追記していくとメンテナンスがしづらい。
動作テストまでは関数群はpluginsディレクトリに置いてあって、リリース時にRakeで一つのglitchtext.jsに合体させる様にした。
今までJSのオブジェクト指向的な機能はあまり使ったことがなかった。
忘れないうちにメモしておく
- 先にクラスを定義しておけば後からprototypeで関数を追加できる
- for(i in object)でオブジェクトのメソッドの名前のリストを取れる
- メソッド名がわかれば、object[メソッド名]()で関数を実行できる
- メソッドとプロパティの区別があまり無いので高階関数が簡単に作れる
- if(typeof hoge == ‘function’)でプロパティかメソッドか判別できる
■TinySegmenterでcmabridge
cmabridgeというプラグインにTinySegmenterを使った。TinySegmenterはJavaScriptで実装されたわかち書きエンジンで、つまり日本語を単語レベルに分割してくれる。
cmabridgeはcambridge大学で発見されたという人間の認知の穴を突いた手法。単語中の隣接する1文字が入れ替わっていてもなぜか文章として読めてしまうというもの。
こんなの↓
日今はかずけすし楽かったーね たま遊ぼうーね 度今はお弁持当ってこ行うtinysegmenterでは品詞は分類できないが、この用途には十分だった。
あとArray.prototype.mapにRubyのArray.mapを追加したので、メソッドチェーンでどんどん文字列操作できて書いてて楽しい。
■デバッグ
chromeのjsエンジンのv8を使った。Macでは
brew install v8でインストールできる。v8はchromeの開発パネルみたいにどのファイルの何行目でエラーが起こったかを確かめられるので良い。
glitchtext.jsは、文字列を入れたら文字列を返す関数をたくさん作る必要があったので、ブラウザでデバッグするよりもterminalからたくさん文字を入れてまとめてテストできるようにした方が効率的だったので使ってみた。
rake testすると、プラグインディレクトリとテストコードのディレクトリを総ざらいしてこんな風に実行する
v8 /Users/sho/src/js/glitchtext/libs/tiny_segmenter-0.1.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/glitchtext.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/addspace.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/atai.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/cmabridge.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/double.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/double_char.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/dullness.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/face.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/fill140.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/hiragana.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/hirakata.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/ignore_search.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/insert_wave.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/kaibun.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/katakana.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/kirakira.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/line_prefix.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/reverse.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/sekine.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/speak.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/updown.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/util.js /Users/sho/src/js/glitchtext/src/plugins/vertical_reverse.js /Users/sho/src/js/glitchtext/test/test.js
v8は、引数に複数のjsファイルを指定できて、先に指定した物から読み込まれる。先にGlitchTextクラスの定義を読み込んで、続けてプラグインを読み込んでGlitchTextクラスをprototype拡張し、最後にテストコードを実行している。
こうすると、どのプラグインの何行目でエラーが起きたかがちゃんとv8が教えてくれる。複数のプラグインを試行錯誤しながら作っている場合でも、できた物からgitにcommitできるし、別のパソコンで他のプラグインが欠けている状態からでもテストを実行できる。
■ビルド
v8に渡したのと同じく、glitchtext本体→プラグインの順にjsファイルを連結させれば単体の.jsファイルにできる。
jsminを使うとjsファイルを圧縮できた。
Macではhomebrewでインストールできる。
brew install jsmin
jsmin < input.js > output.js