これを大改修した。
ArduinoとRubyで赤外線リモコン作ってWebから操作できるようにした
特徴は以下のとおり

  • Arduinoに約110円分の電子部品を追加すれば赤外線学習リモコンが作れる
  • 市販の学習リモコンが対応していないような長大なデータでも読み書きできる
  • 学習リモコン機能を自作アプリに組み込めるRubyライブラリ付き

最近は多少涼しくなった気もするけど、いまだに夕方の閉めきった部屋の中は40度近くまで上昇していて危ない。このツールで家に帰る前に冷房をonにしておくと助かる。

gitリポジトリはここ https://github.com/shokai/arduino_ir_remote


機能追加・変更された事

  • rubygemにした。赤外線学習リモコンをライブラリとして自作アプリに組み込める。
  • 学習した赤外線データを別々のアプリ間で共有できるように、データを管理する機構もgemに含めた。
  • 6つのアナログピンの数値をRubyで読めるようにした。温度センサなどを追加できる。
  • CUIから赤外線リモコンを使えるコマンド “arduino_ir_remote” もgemに同梱した。ssh接続可能なmac/linuxサーバーにArduinoを接続し、このrubygemをインストールするだけでリモートから赤外線機器をコントロールできる。
  • webブラウザから赤外線リモコンを操作できるアプリは別のgitリポジトリに移動した。READMEに書いてある通りに起動すれば動くしサービスとして常駐させられる。


回路

たったこれだけの回路で作れる。
デジタル12ピンに赤外線LED、デジタル3ピンに赤外線リモコン受光器を接続。
このfirmwareをArduinoに書き込む。

Arduino IR Remote


インストール

gem install arduino_ir_remote
which arduino_ir_remote
arduino_ir_remoteコマンドもインストールされる。


赤外線の読み書き


まずarduino_ir_remoteコマンドを使う例。 -helpで使い方が表示される

読む

arduino_ir_remote -read 名前
で赤外線を読む。

reading…と表示されてから1.5秒以内に赤外線リモコンを当てると、デコードされて表示される。
データは ~/.ir_remote.yml にyaml形式で保存されている。

部屋の蛍光灯が赤外線リモコンと同じ波長・周波数をだして邪魔になる事があるので、調子が悪い時は電気を消してから学習させてください。


書く

arduino_ir_remote -write 名前
で発射する。

とりあえずCUIから赤外線が読み書きできる。


このコマンドはサーバーに赤外線リモコンを付けている場合に便利。
sshはコマンドを渡せるので、
ssh shokai@サーバー名 arduino_ir_remote -write エアコンON
とかでリモートからエアコンつけられる。

一覧

arduino_ir_remote -list
で保存した全データが確認できる。


赤外線の読み書き(アプリから)

READMEにも書いたが、ライブラリとして使用して自作Rubyアプリにも組み込める。

読む

接続時にデバイス名は指定しなくても自動的にArduinoらしきデバイスを探す。
require 'rubygems'
require 'arduino_ir_remote'

ir = ArduinoIrRemote.connect # use default device
## ir = ArduinoIrRemote.connect "/dev/tty.usb-devicename"

ir.read do |data|
p data
ArduinoIrRemote::DATA["tv_on"] = data
ArduinoIrRemote::DATA.save # ~/.ir_remote.yml に保存される
end
ir.wait
コールバックでデータを読んで、Hashとして扱えるArduinoIrRemote::DATAにデータを保存できる。


書く

これでテレビの電源がつく。
ir.write ArduinoIrRemote::DATA["tv_on"]
ir.wait

読むのはarduino_ir_remoteコマンドでやっちゃって、書くところだけ自作アプリで作ったUIからやるとかでいいと思う。


外部センサーの追加

Arduinoなので赤外線リモコン専用というわけではなく、センサーを追加できる。
うちではこんな風になっている。
Analog 0にLM35DZ温度センサ、Analog 1にCdS照度センサを接続した。
Arduino IR Remote

上から見た図
Arduino IR Remote with Temperature&Light Sensors


外部センサーを読む

Ruby側でanalog_readできる。値は300ミリ秒毎にArduinoから送られてきている。
require 'rubygems'
require 'arduino_ir_remote'

ir = ArduinoIrRemote.connect # use default device

loop do
puts ir.analog_read 0 # アナログ0ピンを読む
puts ir.analog_read 1
end
部屋の明るさだけでなく、テレビに近づければ電源がついているかも判別できると思う。

温度センサLM35DZを読む

LM35DZは安くて定番なんだけど数値を摂氏に変換する手間がある。
ライブラリ内でやっておいた。
ir.temp_pin = 0  # set temperature sensor pin

loop do
puts ir.temp_sensor
end
これで温度がチェックできる。室温が40度とかになっててエアコンつけざるをえない事がわかる。

温度はコマンドからも見れる。
手元から自宅の温度が1行で取得できて便利。エアコン切って1時間ぐらいで37度になるとかヤバイ


サンプルアプリ

webから赤外線リモコンを操作できるインタフェースを作った。トータルで100行ぐらいで実装されているので見るといいと思う。
もちろんgit cloneすれば手元ですぐ動かせる。
https://github.com/shokai/arduino_ir_remote_webui

2013-08-19 05.01.48


要望・バグなど

@shokaigithubのissueにどうぞ